【泉佐野市】自治体主導の「赤ちゃんポスト」設置へ──命を守る“最後のとりで”
こんにちは。
医療・薬局・介護専門のHOLOS(ホロス)社労士&行政書士Laboです。
今回は、2025年5月に大阪・泉佐野市が発表した「赤ちゃんポスト」設置計画についてご紹介します。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250529/k10014820261000.html
❖ 「赤ちゃんポスト」とは?
「赤ちゃんポスト」は、親が育てられない事情がある場合に、匿名で乳児を預けることができる仕組みです。
2007年に熊本市の慈恵病院が国内初の事例として注目され、その後、東京の賛育会病院でも設置されています。
❖ 泉佐野市の計画──自治体主導は全国初
2025年5月29日、泉佐野市は市内の医療機関に「赤ちゃんポスト」を委託設置する方針を発表しました。
- 設置場所:市内の産科医療機関
- 内密出産にも対応を検討
- 熊本・東京の先行施設を視察予定
- 補正予算:約800万円を6月定例会で提出
- 目標時期:2026年度スタート
これが実現すれば、自治体主導での設置は全国初、国内3例目となります。
❖ 「命を守る最後のとりで」を地域から
泉佐野市の千代松市長は、
「せっかく生まれてきた大切な命が失われることがないよう、子どもを守る最後のとりでをつくっていきたい」
と語っています。
この言葉に、現場に携わる私たちも深く共感します。
医療・福祉に携わる者として、予期せぬ妊娠・出産の支援は、社会全体で取り組むべき重要な課題です。
❖ 医療・薬局・社労士の立場から考える支援体制
泉佐野市のような先進的な取り組みには、医療・薬局・福祉・行政の連携が不可欠です。仙台市や宮城県でも同様の課題は身近に存在しています。
▷ 医療機関の役割
- 産科や新生児ケア体制の整備
- 医師・助産師の支援体制確保
▷ 薬局の役割
- 母体の服薬・健康管理サポート
- 出産前後の衛生・医薬品提供
▷ 社労士の役割
- スタッフの処遇改善や働きやすい環境整備(ベースアップ評価料・処遇改善加算の活用)
- 自治体と医療機関との契約・制度設計支援
❖ 地域に「相談できる窓口」を
匿名での出産や乳児の預かりには、非難や誤解がつきまとうこともあります。
だからこそ、制度として整備し、安心して利用できる「選択肢のひとつ」としての認知が重要です。
宮城県や仙台市でも、こうした支援が今後ますます求められていくことでしょう。
❖ まとめ:制度と心の両面で支える地域社会を
「赤ちゃんポスト」の設置は、「産まれてきた命を守る」ための社会的なセーフティネットです。
それは、親を責めるための仕組みではなく、孤立させないための仕組みです。
医療・薬局・介護の現場でできることを、私たちも一緒に考え、動いていきます。
制度設計、医療機関との連携、助成金の活用などのご相談は
👉 HOLOS(ホロス)社労士&行政書士Labo へどうぞ。
一緒に、命を守る地域社会を築いていきましょう。
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