尿酸値が高いのはなぜ?肥満・インスリン・遺伝の関係を徹底解説【薬剤師×社労士の視点】

こんにちは。調剤薬局・医療機関・介護施設専門「HOLOS(ホロス)社労士&行政書士Labo」です。薬剤師・社労士として、現場の視点から今日も少しだけ深掘りしてみます。

【肥満と尿酸値の関係、その仕組みが明らかに】

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250612/k10014832001000.html

帝京大学と東京科学大学の研究グループが、痛風の原因となる「尿酸値の上昇」と「肥満」の関係について、非常に興味深い研究結果を発表しました。

これまで、「太ると痛風になりやすい」とはよく言われていましたが、なぜそうなるのか、その仕組みまでは解明されていませんでした。今回の研究では、インスリンが尿酸の排せつを妨げていることが明らかになったのです。

具体的には、腎臓で尿酸を再吸収する「URAT1」というたんぱく質が、インスリンによって活性化されてしまうことで、尿酸が体内に溜まりやすくなるとのこと。しかも、肥満の人ほどインスリンの分泌量が多いため、より強く影響を受けるというメカニズムです。

さらに、遺伝的な要因(特定の遺伝子変異)でもURAT1の量が多くなることが分かっており、「体質+生活習慣」の両面から、痛風リスクが決まってくるという結果になっています。

【薬剤師・社労士としての視点】

薬剤師としては、この研究結果が患者指導にとても役立つと感じます。痛風や高尿酸血症の指導では、食事や運動、アルコールに目が向きがちですが、「インスリンの働き」や「腎機能」にまで踏み込んだ説明ができるようになることで、患者さんの納得度や予防行動も変わってくるでしょう。

一方、社労士の視点では、企業の健康経営の一環として、生活習慣病対策の重要性を改めて実感します。特に医療機関や介護施設では、スタッフの健康管理が現場の安定にも直結しますし、2024年度の診療報酬改定で新設された「ベースアップ評価料」では、間接的ながらも職場環境や健康への配慮姿勢が重要視される時代です。

【まとめ】

今回の研究結果は、医療現場だけでなく、健康経営や労務管理にも影響を与える内容です。単に「太らないように」ではなく、「なぜ太ると尿酸値が上がるのか」を明らかにしたことで、より納得感のある健康指導や制度設計ができそうです。

仙台や宮城県内でも、病院・クリニック・薬局といった医療機関の労務管理に携わる中で、こうした研究知見をどう現場に活かしていくかが、これからの課題だと感じています。

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