父親も「産後うつ」に?男性育児の現場で支援が必要な理由


男性も「産後うつ」に悩む時代へ

育児休業取得率の上昇や男性の育児参加が進む一方で、男性が「産後うつ」に悩むケースが増えています。国の研究班によると、父親の精神的な不調を感じる割合は11%と、母親と同程度という驚くべきデータも。父親が育児や仕事との両立に悩み、精神的に追い詰められる中、医療機関や自治体がどのように支援を行うかが問われています。

本記事では、「父親の産後うつ」の現状と支援策について考え、医療機関や薬局が取り組むべきポイントを探ります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250119/k10014697201000.html


父親の産後うつとは?原因と背景

「産後うつ」は母親だけでなく、父親もリスクを抱えています。以下の要因が主な背景とされています:

  1. 生活の変化による不安
     子どもの誕生により、生活のリズムや責任が大きく変化。
  2. 夫婦関係の変化
     育児や家事を通じて夫婦関係に緊張が生じることも。
  3. 長時間労働との両立
     仕事と育児のバランスが取れず、疲弊するケースが増加。

現場から見る支援の必要性

2024年には長野県松本市の信州大学医学部附属病院が、全国初となる「父親の産後うつ」専門外来を設立。この外来では、育児や仕事のストレスを抱える男性が診療を受けられる体制を整え、実際に20人以上の父親が診察を受けています。

また、東京板橋区では、父親の精神的な不調が母親や保健師からの相談で顕在化していることを受け、父親への支援策を強化しています。

具体的な支援策

  • 家庭訪問や健診時に父親への聞き取りを実施
  • 父親へのメンタルケア研修を保健師に提供
  • 精神的に不調を抱えた父親への専門家との連携

医療機関・薬局ができる支援のポイント

1. 父親の産後うつに関する情報提供

薬局や医療機関の窓口で、「父親の産後うつ」に関するリーフレットや相談窓口の案内を提供することで、早期の気づきを促します。地域の自治体や専門機関と連携し、支援の道筋を示すことが重要です。

2. 相談しやすい環境の構築

薬局でのカウンター相談や、医療機関での定期的なセミナーを開催することで、父親が気軽に悩みを共有できる環境を整備します。

3. 育児中の家族に役立つ情報提供

薬局では、育児に役立つ栄養サプリや、赤ちゃんケア商品などの提案を通じて、家庭をサポートできます。さらに、産後ケアやストレス解消に役立つ製品も案内可能です。

4. 補助金や助成金情報の共有

父親や家族のケアを支援するため、自治体や国の補助金制度を紹介します。医療機関や薬局が活用できる「地域医療介護総合確保基金」や「働き方改革推進助成金」なども、サポート体制の強化に活用可能です。


父親の育児を支援する社労士の役割

「父親の産後うつ」対策の中で、薬局や医療機関の労働環境改善や、働きやすい職場作りは重要なポイントです。HOLOS社労士&行政書士Laboでは以下のサポートを提供しています:

  1. 育児休業制度の運用支援
     男性社員が育休を取りやすい環境を整備。
  2. 助成金申請のサポート
     「働き方改革推進助成金」や「人材確保等支援助成金」など、企業が利用できる助成金を活用。
  3. 職場環境改善のアドバイス
     ストレスチェックや、育児中の社員への支援策をアドバイス。

父親が安心して育児に向き合える社会へ

男性の育児参加が進む一方で、心のケアが必要な父親が増えています。医療機関や薬局が、地域の相談窓口や支援サービスの案内を通じて、父親の育児参加を後押しすることは、社会全体の育児環境を良くする第一歩です。

また、HOLOS社労士&行政書士Laboでは、医療・薬局業界に特化した労務支援を通じて、現場の課題解決をお手伝いします。地域の父親や家族が安心して育児に取り組める社会を一緒に作りましょう!

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