美容医療トラブルに備える新たな取り組み――救急体制の整備と今後の課題

近年、美容医療への関心が高まる中で、合併症や後遺症によるトラブルも増加傾向にあります。そんな中、東京・新宿の春山記念病院が、美容医療に特化した救急外来を6月から本格稼働させたというニュースが注目を集めています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250615/k10014835631000.html

美容医療と救急医療の連携が必要な背景

消費者生活センターへの健康被害の相談件数は、昨年度822件と過去5年で約1.7倍に増加。このような背景を受け、美容クリニックと救急病院との連携体制が急務とされています。

実際に、美容施術後に気道が圧迫され緊急手術を受けた男性の事例では、クリニックからの情報提供により迅速な対応が可能となり、命が救われました。こうした事前の協定や情報連携は、美容医療における“安心”を支える大きな柱となります。

医療労務の視点から見る課題と対応

私たちが医療機関や薬局・クリニックの労務管理を支援する中でも、「万が一」に備えた体制整備の必要性は強く感じます。特に、美容医療分野は自由診療であるがゆえに、労務面・制度面での整備が遅れがちです。

今回のように、合併症に対応できる医療機関との事前連携を進めることは、患者の安心だけでなく、現場で働く医師・看護師・薬剤師にとっても心強い体制です。
加えて、こうした体制整備が「ベースアップ評価料」や「処遇改善加算」といった制度ともかみ合えば、より持続可能な医療の提供につながっていくと感じます。

また、施術後のトラブル対応を担当するスタッフの教育やマニュアルの整備は、労務トラブルの未然防止という意味でも極めて重要です。とくに宮城県や仙台市のように、地域医療が中心となる場所ではこのような先進事例を参考にする価値があると思います。

HOLOS社労士&行政書士Laboの取り組み

医療・薬局・介護業界の労務管理に特化した「HOLOS(ホロス)社労士&行政書士Labo」では、こうした最新動向を踏まえた就業規則の整備や緊急対応マニュアル作成のご支援を行っています。

労務と医療の架け橋となる存在として、安心・安全な医療提供体制を“職場づくり”の視点から支えていくことが、私たちの役割だと考えています。


医療・薬局・介護事業者の皆さまへ:トラブルのない現場づくりの第一歩として、HOLOSのサポートをぜひご検討ください

投稿者プロフィール

HOLOS社労士&行政書士Labo
HOLOS社労士&行政書士Labo