認知症診断後の「空白の期間」平均1年3か月 厚労省調査が示す課題と医療機関の役割

宮城県仙台市をはじめ全国で高齢化が進む中、認知症の早期発見と支援体制の強化は地域の医療・介護にとって重要な課題です。厚生労働省の最新調査によると、認知症と診断されてから介護保険サービスを利用し始めるまでに平均1年3か月もの「空白の期間」が存在していることが明らかになりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250612/k10014832581000.html

空白の期間がもたらす影響とは?

認知症診断後、速やかに介護や医療サービスに繋がらない状況が続くと、認知機能の進行が早まるだけでなく、患者本人や家族の負担も増加します。特に宮城県内の医療機関やクリニック、薬局でも、こうした空白期間を減らす取り組みが求められています。

厚労省研究班は、この空白期間の原因として、診断後の支援情報が不足していることや、本人や家族が支援の必要性を感じにくいことを挙げています。また、医療機関が診断後に薬の処方だけで終わってしまい、介護保険サービスや地域の支援機関との連携が十分でないケースも見られます。

医療機関の役割と地域連携の重要性

宮城県仙台市のような地域では、医療機関と介護施設、薬局が連携して認知症の早期支援を進めることが不可欠です。医療機関が診断後に社会的支援も含めた包括的なケアプランを提供し、患者と家族に適切な情報提供を行うことが、認知症の進行抑制や生活の質の向上につながります。

例えば、認知症カフェやピアサポートの活用は、患者同士の交流や情報交換を促進し、孤立感の軽減に効果的です。宮城県内でもこうした取り組みを拡充することが期待されています。

認知症と診断されたら希望を持つことが大切

診断直後は「認知症になると何もできなくなる」といった誤解や不安から、支援につながる意欲を失う人も少なくありません。仙台市の一部医療機関では、「早期診断・早期希望獲得」をスローガンに、診断後の声かけや心のケアに力を入れています。

また、患者や家族が前向きに生活を続けられるよう、精神的なサポートや地域の支援サービスの紹介を積極的に行うことが重要です。


医療・介護分野の社労士・薬剤師が支援の架け橋に

HOLOS社労士&行政書士Laboでは、医療機関や薬局、介護施設と連携し、宮城県仙台市の地域医療・介護の質向上に貢献しています。認知症診断後の「空白の期間」を減らすためには、社労士や薬剤師の視点からも処遇改善加算やベースアップ評価料の活用を含め、医療・介護連携の体制づくりが欠かせません。

認知症の方とその家族が安心して暮らせる社会の実現に向け、私たちも地域の医療機関やクリニックと連携しながら支援を進めてまいります。

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