帯状疱疹の予防とワクチンについて:加齢とともに高まるリスクに備える

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帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、顔や胸、脇腹などに痛みを伴う水膨れがまとまって現れる皮膚の病気です。水ぼうそうにかかった人は潜在的に帯状疱疹になるリスクを持っています。水ぼうそうの原因ウイルスである「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」は体内に潜伏し、加齢やストレスによって免疫が低下すると活動を再開し、帯状疱疹を引き起こします。50代から発症率が上がり、80歳までに3人に1人が発症するとされています。

帯状疱疹は初期の抗ウイルス薬治療が鍵となりますが、治療が遅れると視力障害や難聴などの合併症が生じることがあるため、早期治療と予防が重要です。

帯状疱疹の予防ワクチン

帯状疱疹予防のためには、現在2種類のワクチンが利用可能です。

  1. 生ワクチン:2016年に承認され、50歳以上が対象。皮下注射を1回行い、約1万円程度の費用です。
  2. 不活化ワクチン:2018年に承認され、50歳以上または帯状疱疹リスクのある18歳以上の人に筋肉注射で2回接種します。効果の持続が長く、費用は約5万円(2回分)です。

接種後、どちらのワクチンも注射部位の赤みや痛みなどがよく見られます。不活化ワクチンは50%程度の人に筋肉痛や頭痛といった副反応が起こりますが、効果が長く続くとされています。

薬剤師・社労士としてのサポート

薬剤師として、帯状疱疹の予防にはワクチン接種が効果的で、生活の質を損なう痛みや合併症を予防するためにも非常に大切だと感じます。特に50代以上や免疫力が低下しやすい方には、ワクチン接種を積極的に検討していただきたいです。

社労士の視点からも、帯状疱疹は長引く神経痛が原因で仕事に影響を与えることがあり、場合によっては休職が必要となるケースもあります。傷病手当金などの制度を活用する方法もありますので、万が一の時には適切なサポートが受けられるよう、事前に情報を把握しておくこともおすすめです。また、事業主の方々には従業員の健康管理の一環として、予防接種に関する啓発を進めていただければと思います。


HOLOS社労士&行政書士Labo
薬剤師・社会保険労務士・行政書士 石田宗貴

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